Webライティング能力検定とは?


Webライティング能力検定とは、一般社団法人 日本WEBライティング協会®が「インターネットメディア特有のライティングスキルと倫理観を併せ持っている」と認定した人に対して、その習熟度に応じて1級~3級の資格を授与する試験です。

「文筆」と「ライティング」の違い

「文章を書く」という言葉の意味が、20世紀までと21世紀以降、即ち、
インターネット以前」と「インターネット以後」で大きく変わりました。

書籍や雑誌、新聞といったそれまでの活字メディアは、当然の事ながら「プロの記者」が文章を書き、「プロの編集者」が編集したものであり、私たち「読者」はお金を払ってそれらのメディアを購読してきました。

しかし、インターネットの開通以降、そして特にブログメディアの登場以降、それまで単なる「読者」であったユーザーが、自ら情報を発信する事が容易になりました。

それは、良い意味でも悪い意味でも「プロとアマの境界線がぼやけてきた」という事を意味します。

良い意味でのアマチュアの躍進

~アマチュアからプロへの最短距離~

当然の事ですが、それまではプロのライターや編集者になろうと思ったら、どこかしらの出版社に就職しなければなりませんでした。

意地悪な言い方をすれば「所詮は会社員」です。

しかし、ブログに投稿した記事が「まとめサイト」に取り上げられたり、SNS上で爆発的に拡散される「バズる」という現象によって一夜にして有名人なった結果、大手サイトからの広告掲載や寄稿の申し入れなどによって収入を手にするブロガーが、ここ数年で目に見えて増えてきました。

その中でも、特に顕著な知名度と収入を誇る書き手が「プロブロガー」と呼ばれるようになりました。
自宅に居ながらにして、アマチュアからプロへと最短距離で駆け上がる事が夢物語ではなくなったのです。

悪い意味でのアマチュアの蔓延

~-炎上、パクリ、身バレ、etc…~

もちろん、プロブロガーの誕生と活躍は現時点では「一握りの成功者」の話であり、ブログシーンは今以て社会的な悪習慣や危険性を排除できていません。

特定の人物や会社、商品などを批判する(disる)記事を投稿した事により、多数の読者から「何様のつもりだ!!」と逆に批判される「炎上」。

「記事を毎日更新するぞ!!」と意気込んではみたものの、遂にはネタが続かなくなり、悪魔の囁きに負けて他人のブログの記事を丸ごとコピー&ペーストして投稿してしまう典型的なパクリ、つまり「著作権の侵害」。

運転免許証や学生証、車のナンバーなどの個人情報が写り込んだ画像をうっかりと載せてしまい、自分や家族のプライバシーを危険に晒す「身バレ」。

情報発信者は、誤字、脱字のチェックや段落の括り方などの基本的な文筆テクニックとは別の部分で、インターネットメディア特有の注意点、つまり「リテラシー」や「コンプライアンス」と呼ばれるものを意識して身につける必要が生じてきました。

第三者機関による技能認定の必要性

例えば、建設現場で使われるクレーンやフォークリフトといった機械は、その登場当初には特に資格というものがありませんでした。
自動車の運転と違い、そのほとんどが私有地に於いて使われる事が前提だったからかもしれません。

しかし、当然の事ながら、体系的な技能訓練を受けない者が操作するそれらの建設機械は、まさに「巨大なる凶器」です。度重なる重大事故の報告を受けて、国や建設業界がそれらを放置しておく筈がありません。

クレーンに関しては、昭和38年に「社団法人 日本クレーン協会」が設立され、以来、クレーンを操作しようとする者に一定の技能講習を受けさせて修了証を発行し、「その技能と資格を有している」という事を証明しています。
参照 一般社団法人 日本クレーン協会 公式HP

社会運営上、そして倫理上、本来であれば「プロとアマの境界線」はキッチリと存在していて当然です。
タクシーならば二種免許、病院ならば医師免許と看護師免許、飲食店であれば調理師免許や食品衛生責任者、etc…

しかし、いわゆる文筆業に関しては、長らくそういった「プロである事の証明」とは無縁の業界でした。

そもそも、日本国憲法第21条に於いて「表現の自由」が認められていますので、たとえ表現活動そのものを生業としていたとしても、「憲法で認められている権利を行使するのに、いちいち別の資格が必要だろうか?」という議論や抵抗があったのかもしれません。

しかし、これまでにも述べてきたように、インターネット上の表現活動に於いては「プロとアマの境界線」がとても不明瞭であり、炎上や著作権の侵害といったトラブルが毎日のように起きています。

参照
ブログ炎上の川越シェフ、“年収”発言を謝罪「生意気でした」
ブログ記事が丸パクリされました! Googleに通報したよ!

今、まさに「ライティングのプロ」である事の資格と証明が求められているのです。

Webライター資格の認定を受けるメリット


●販売に直結する効果的なライティング技術が身につく

日本語本来の単語や文法と、インターネット上のコンテンツとしての文章の間には、今や大きな乖離が見て取れます。
その最大の理由と特徴は、「検索エンジン対策を意識した単語や言い回しを用いているか?」という事です。

ワタクシ自身、この記事を書きながら、本来ならば同じ意味であるはずの「文筆」と「ライティング」という単語を、検索数予測ツールを使ってそれぞれ調べてみました。

参照 キーワード検索数予測ツール
・「文筆」…月間推定検索数「データ無し」
・「ライティング」…月間推定検索数「Google 1559件,Yahoo! 2262件」

思わず、笑ってしまうほどの大きな違いが出ました。

一般論として、プロとアマの違いが「呼び込める客数の絶対量の違い」であるならば、当然、「潜在顧客の目に留まる文章」が書けなければなりません。
これは、自身のブログで「最近、話題の○○を試してみた!」というレポート系の記事を書く場合でも、企業の広報担当者として自社HPの編集をする場合でも同じ事が言えるでしょう。

ライティング技術とは、第一義的には「客を呼べる文章を書く技術」という事です。

●単純に、社会的信用を付加する肩書きとして使える
●就職や採用に有利に働く(認定証が発行されます)

就職や転職活動の際の面接、あるいは業界主催の公のパーティーや親睦会など、社会人には、他人から職業や資格、特技を尋ねられる場面が何度かあります。
そんな時、「自動車整備士」や「土地家屋調査士」といった「一言で説明できる肩書き」を持っている人達を、あなた自身、羨ましく思った事はありませんか?

Webライター資格の認定を受ければ、「自称」ではなく「第三者が技能を認めた者」として、堂々と「ウェブライター」を名乗れるのです。

●将来的に公認コンサルタントやセミナー講師への道も開ける

医師や弁護士はもちろんの事、何らかの資格を持つ人達が企業や自治体などの招きに応じて講演を行う事は珍しくありませんし、場合によってはテレビ番組のゲストとして招かれる事さえあります。

もちろん、「自称○○研究家」では、余程の実績を出さない限りは世に認めてもらう事は難しいと言わざるを得ませんが、先に何度も述べたように、インターネット上のトラブルが社会問題としてテレビにまで取り上げられるようになった昨今では、個人事業や企業、あるいは自治体といった規模を問わず、自分達のサイトを攻撃から守ったり、自社製品を効果的に宣伝したりする為に、ウェブライティングのプロを招いて教えを請う機会は、今後、ますます増えていく事が予想されます。

受験者の感想

以下の動画は、実際に検定を受験された方々の感想です。



さて、あなたはキーボードを叩く指一本で食べていく事を目指す「プロブロガー」や「専業アフィリエイター」志望の方でしょうか?
あるいは、企業の広報担当者として、自社サイトの宣伝と防衛の責任を負った方でしょうか?
いずれの場合に於いても、「人々に検索される文章」と「インターネットコンテンツ独特の倫理」とは無縁ではいられないという事は、何度も述べてきた通りです。


著作権について

余談ではありますが、この記事で著作権について触れていますので、最後に一言、申し添えておきます。
最近、ワタクシがTwitter上で交流している一人のブロガーさんが、他人に記事を丸パクリされた事を報告しておられました。

記事をパクられた

「人の心血の結晶」という意味に於いては、漫画や小説であろうと、絵画や楽曲であろうと、そしてインターネット上のコンテンツであろうと全て同じ筈ですが、コンピューターやOSというもののシステム上、簡単にコピー&ペーストできてしまうのがネットコンテンツ最大の弱点です。

それをいい事に、そういった他人の心血の結晶を平気で盗んでいく輩は後を絶ちませんが、Googleとて馬鹿ではありませんし、それを放置してもいません。
検索エンジンにコピーコンテンツを判別させる技術は日進月歩で向上していますし、専用の報告フォームもあります。
参照 無断コピーされたコンテンツをGoogleのインデックスから削除する方法 〜 DMCA侵害申し立てフォームから送信可能

ワタクシ自身、「ブログ飯®」に憧れてそれを目指す者の一人です。

基本的な誤字、脱字のチェックはもちろんの事、他人の著作権を尊重し、判例で認められている範囲の「引用」を越えないように、書いた記事を何度も何度も読み返すという地味な作業を日々繰り返しています。

それと同じように、プロのウェブライターを目指してこの記事を読んでいる皆さんにも、著作権に対して敏感、かつ誠実であって欲しいと思います。

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