チェスや将棋で本当にIQが上がるのか?

将棋

将棋界の若きスーパースター、藤井 聡太二冠(追記:2021年11月に四冠を達成)を引き合いに出すまでもなく、将棋や囲碁、チェスといった対戦型のボードゲームは、いかにも頭を使うゲームであり、当然のごとくIQアップに効果があると思いがちですが…

このテーマは実に地味に議論され続けてきた事であり、実験の方法や前提条件等によって、その結果にかなりの食い違いがありました。

チェスや囲碁は考える必要がない?

参照 「Chess and GO no-brainers?」
https://www.nature.com/articles/news021209-10

抄訳
ボードゲームのチェスや囲碁での実験では、実戦的ではない(アマチュアの)プレイヤーの脳画像を撮ってみると、ゲーム上の戦略について迷っている時、知能を司る領域は不活発に見える。

アマチュアのチェスと囲碁のプレイヤーは、「G」と呼ばれる一般的な知性を収容すると考えられている領域を使用していないと、アメリカと中国の研究者が発見した。
プロ選手、あるいはお金を賭ける場合は、彼らの心をより大きく引き延ばす可能性がある。

テストでは、プレイヤーは非競争的なシナリオでの最高の動きを熟考した 。
「私達がスマートに考えるもののほとんどは、経験に基づいている」と、スタンフォード大学の心理学の専門家、ジョン・ガブリエリ氏は述べている。

「えっ!?」と二の句に詰まるような研究結果ですよね。

これはつまり、アマチュアのプレイヤー同士がチェスや囲碁、将棋を指している場合、「うーん…」と唸りながら、いかにも論理思考を司る脳領域をフル回転させているように見えますが、実際には過去の記憶や経験則から最善と思われる一手を選び出そうとしているに過ぎない、という事を意味しています。

しかし、米ジョン・ホプキンス大学の発表によれば、「幼少期から始めるのであれば」という前提条件付きならば、チェスを始めとしたボードゲームはIQアップに確かに効果があるとの事です。

参照「Educational Value of Chess」
(チェスの教育的価値)
http://ijariie.com/AdminUploadPdf/Educational_Values_of_Chess_and_Its_Role__in_Education_ijariie2760.pdf

抄訳
チェスの習得と学業成績の間には強い相関関係があります。 2000年に行われた調査で、チェスの指導を受けた学生の全ての学業成績の中で、数学、空間分析、そして非言語的な推論能力で高い得点を得ることが明らかになりました。

研究は、チェスが小学校、並びに中・高等学校の子供たちにプラスの影響を与える事を示しているが、AF4C(アメリカのチェス普及財団)は第2、第3の証言として、私たちの実験が「それは確かに理想的な年齢である」と示唆しています。

八、九歳の心と思考スキルは急速に発達しており、チェスは、このように視覚化、分析、および批判的思考として、より高いレベルの思考スキルを教えています。

これを逆に捉えるなら、ある程度の年齢に達してからチェスや将棋を始めても、「定跡には無い奇襲」や、いわゆるポーカーフェイスのような「ハッタリ」などの演出で勝とうとするようになり、肝心の論理的思考能力はあまり発達しない…と解釈する事ができそうです。

とは言え、これらのデータはあくまでも人間同士が対戦した場合でしょうから、相手がコンピューターの場合は、また話が違ってくる筈です
参照 プロ棋士に迫ったAI「Bonanza」
コンピュータは永遠にプロには勝てない──。将棋AI(人工知能)はかつて、こう言われていた。2005年6月、そんな世界に突如、トップ棋士に迫る実力を持った将棋AIが現れた。Bonanza(ボナンザ)だ。開発した保木邦仁さん(44)は当時、将棋をほとんど知らない光化学の研究者だった。
https://news.yahoo.co.jp/feature/1712/

もちろん、パーソナルコンピュータの誕生と世界的な普及の初期から、既にチェスや将棋のソフトは存在していました。ですが、それらのソフトの思考ルーチンを開発していたのは、あくまでもプログラマーであり、本職の棋士ではありませんでした。

つまり、20世紀までのソフトは「将棋のシミュレーター」に過ぎなかったのです。

しかし、プロの棋士同士が実際に対局して記録された棋譜を参照して「次の一手」を決める「将棋AI」が誕生した途端、人間のプロ棋士が冷や汗をかくようになりました。
現在、「最強の将棋ソフト」と呼ばれている「水匠」(すいしょう)は、史上最年少で二冠を達成した藤井 聡太棋士にも負けないと言われています。

人間の対戦データを参照しながらも、しかし、人間にありがちな「その日のコンディション」が存在せず、言葉による「ゆさぶり、ハッタリ」も通用しない人工知能
これに勝とうと思うなら、論理思考を司る脳領域を今度こそ本気でフル回転させなければならないでしょう。

現在の将棋AIとの対戦ならIQアップ可能!

少し懐かしい話になりまが、徐々に落下してくるブロックを回転させながら嵌め合わせて、段を消していくパズルゲームである「テトリス」で遊んだことがある方は多いかと思います。

10年ほど前の研究で、26人の未成年者を対象にして3か月間、テトリスで遊んでもらい、その前後の様子を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で撮影した結果、大脳皮質の部分が厚くなり、能率も上がることが判明しました。
ゲームで頭が良くなる?大脳皮質を厚くするテトリスの効果が明らかに
テトリス
テトリスで遊ぶことによって大脳皮質が厚くなり、脳の能率も上がることが脳撮像により証明されました。
https://gigazine.net/news/20090902_tetris_brain/

落ちて来るブロックを積み上げるだけのパズルゲームですら、明らかにIQ向上に効果がある事が判明しているワケですから、プロ棋士の実戦データをベースにして、あらゆる戦術を「無感情」で駆使してくるAIが相手であれば、(本気で勝とうとする限りは)IQアップに大きく貢献する筈です。

現在最強の将棋AI「水匠」(すいしょう)の入手方法

先述した、藤井 聡太二冠でも勝てないのではないかと言われている最強の将棋AI「水匠」は、公認将棋普及指導員である花月 諒さんが運営する下記のサイトで、詳しい入手方法が紹介されています。ライセンスの購入などは不要であり、完全に無料で導入できます。
水匠のダウンロード手順!最強将棋ソフトを導入しよう
最強将棋ソフト 水匠の導入
水匠とは、2020年5月の「世界コンピューター将棋オンライン大会」で優勝した世界最強の将棋ソフトです。開発者の『たややん』さんによってネット上で公開されており、誰でも遊べます。
https://cabbage-shogi.com/suisho/

で、私も早速、導入して対戦してみましたが…
最強将棋AI 水匠 対戦画像
50手と掛からずに、コテンパンに負けましたorz

さぁ、皆も挑戦だΣd(T∀Tメ)

これからチェスや将棋を覚えたい方へ、おすすめの入門書

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