理論には異論なし、あとは臨場感のみ
多忙な生活を極める(他人からはそう見える)苫米地氏ならではの時間活用術が、「タスク処理」や「クロックサイクル」といったコンピューター用語になぞらえて提唱されています。
本書を理論書として読む分には、
「うん、確かに仕事中のホウ・レン・ソウ(報告、連絡、相談)なんてムダだよなぁ…」
と、思うのですが…
ではいざ、本書に書かれている事を全て実践して、
「2倍の処理スピード×2倍のタスク処理量×2倍のフレームサイズで今日から8倍速の俺!!」
などという生活を想像できるかといえば…
正直、「そこまでスピードアップしなきゃいけないほど、多忙な生活はしていない」というのが実感です。
それこそ、苫米地氏自身が普段から言っている「臨場感」が伴わなければ、どんな時間活用術も「ただのセカセカした奴」で終わってしまうでしょうから、ひょっとしたら苫米地氏は、読者に自分の臨場感世界を見直してもらう為の一つの契機として、本書を書いたのかもしれません。
まぁ、仕事中の「ホウ・レン・ソウ」が、支配階層によって構築された「大衆管理システム」なのは間違いないでしょうが。